時々シード
この写真は、彼女が亡くなるほぼ一年前。車椅子で、元気に歩き回っていた頃の写真。
こちらは、車椅子に乗るべく、待機中。腰から下の自由が、きかないので、後脚を前に投げ出し、前脚で、身体を支えている。
どうしてもという時は、前脚だけで、いざって移動する。
はじめから、"躄る(いざる)"という歩き方をしたわけではない。
ある日、夜の散歩から帰って、車椅子から降ろし、彼女のスペースに、彼女を置いて、ローソンへ。娘と二人で門まで来た時、なんと、ワンワン言いながら、自分の前脚だけで私達を追って来たのだ。「もっと散歩したかったのに、私を置いて二人でどこ行くのよ!」といわんばかり…
どうしても、自分で移動したい気持ちから、動いてみたら前脚だけで、動けた…という感じだった。
その時は、そこまでしても、一緒に行きたかったのか…
幼い頃、母に置いていかれて、その後を追っかけた時のような気持ちが蘇り、思わず ごめん ごめん。
彼女にとっては、あくまでも、緊急、短時間、な、移動手段。そうでなけれは、お尻が擦り切れてもたない。
後脚を、事故で使えなくなった猫ちゃんが、それでも、自分を可愛がってくれる飼い主のお兄ちゃんと一緒にいるうちに、ある日、とうとう、逆立ちして歩くことを覚えた。という放送があった。
すごい…でも、シードには、逆立ちは無理だろう。10kg以上あったし、前脚はかなり頑丈であったけれど、ヘルニアで、背骨が彼女の身体を支えるには耐えられない。
それだけに車椅子に乗ったら、別人いや、別犬だった。