ヒイラギの花が咲いたよ。
先月末には、沢山の蕾をつけていたので、もうすぐだと、思ってはいたが、6日の夜、咲いているのに気がついた。いっせいに咲いたようである。
独特の薫りは、好き好きかも知れない。この花木と出会った頃は、この薫りは、むせるようであまり好みではなかったが、いつの間にやら、気になり始め、今では、惹かれる薫りとなってしまった。
買い物から帰ってくると、この木を矯めつ眇めつ、ながめていらっしゃるご婦人があった。彼女は、お足が、不自由なのであろう、手押し車を支えにしていらっしゃった。
直線通りなので、遠くからずーっと見えていたのだが、なかなか立ち去ろうとしない。
とうとう私は、家の前に来てしまってどうしても話をせざるを得なくなった。
彼女は、何回か家の前を通るたびに、そして 私の知らぬうちに、私がこの家のものであるということを、認識していらっしゃったらしい。
シードが、いるときは、朝夕の、散歩や、世話で行き交うひとと、誰彼となく良く挨拶をしたり、短い会話を、していたから、このご婦人とも、何回か挨拶を交わしたことがあるかも知れぬ。
もう咲くんですね。この薫りが好きなんです。てっぺんから、下の下まで、いっぱい花をつけてますね…などと、仰る。
この辺りでは 、うちのヒイラギは、かなり早く咲くし、もう少し北へ行った、西の角のお家は、我が家よりも半月ほど遅く咲くこと、とか
雨の前、後は特に薫り高くなることや、1週間ほどで、終わりになることなどなど…お応えした。
1週間なの… 毎日 通ろ…と、呟いて、立ち去られた。
二階の窓を開けると、家中に、ヒイラギの薫りが、飛び込んで来る。
小さな、贅沢な時間を、しばらくいただきます。
そうそうこんな事も…
テレビの話が続くけれど。
今度は CMの話。
高齢のお父さんが、家でゴロゴロしている。何もやることない…夢が無い、希望が、無いという感じでいると、娘らしい登場者が、叫ぶ。そんなことないやろ!と。
で、お父さん、ガバッと起きて、まだまだ夢もやる事もあると、元気に仕事に向かうのだが、警備の仕事、清掃の仕事の二つが、後ろで、ピカピカしている。
一緒に、テレビを見ていた我が娘が、叫んだ。
年寄りは、警備の仕事と、掃除の仕事しなさいって言ってるみたいやな。
高齢者に仕事を、と叫んできたけれど、こんな形で解消されたら、嫌だな。
警備の仕事にたいしても、清掃の仕事に対しても、社会意識的に、高齢者の仕事というイメージを植えつけるのは、如何なものか。難しいで。
高齢者には、清掃や警備の仕事しかできない、と いうイメージ先にありきではない?清掃や警備の仕事に、誇りを持って従事している人々に対しても、失礼な話。
もう少し、繊細なCM作りをお願いします。
親切 ・余計なお世話・言うべき義務
夜の、ニュース番組で、新機能を備えたスマホの話が出てた。健康管理の能力があるらしい。 という事で、
例えば、メタボ傾向のある所有者が、カツカレーを食べたいと、言うと、
カロリーから考えて、ただのカレーにしましょう…という、親切なアドバイスがあったりするんだそうだ。
よく出来てますね、というコメントの前に、MCの、お姉さんが「余計なお世話です。」と、のたもうた。「カツカレーを食べたいのだ。」
お!どうだ。この、コメント。
カロリーは、○○○… です。とか、ただのカレーは、カロリーが、○○○…です。
ならば、所有者に判断を任せる or 考えさせるという事で、余計なお世話ではなかったかもしれないけれど。
親切のつもりが、ときには、余計なお世話であったり反感買うことになったりする…。
スマホにしてみれば、「言わなきゃ…」という義務、責任感もあるだろう。
これが生身の人間同士だったら一悶着あるところ。
キジトラ猫さん
これは、古来から日本に住むキジ猫。
こちらは、ヘイキチ。キジ猫に似てるかとおもったが、どうだろう。近くに行けないのでよくわからないが、どこにでもいるタイプの猫なんだろう。
台風の日は、ガス湯沸かし器のてっぺんで、一夜を過ごしていた。
そういえば最近、ガス湯沸かし器のてっぺんで寝ていることが多い。
家族の間で、今日は、来てない…とか、おるで、おるで、とか、彼?彼女?の、存在確認が、日課になっている。
この冬 寒くなったら、ヘイキチくんは、どうするのだろうか?
玄関前のベンチに、シードの、布団やクッションを、置くのではないかと、娘たちが、父母の動向を、予想している。
それは、でもありえない。
やめておこう。
ペットロスなんかにゃならんわぁ…と、大口叩いていたんだけれど。
シードの、思い出をこの猫に、移し替えるのは、未だ許せない。
仕事に行く道すがら、シードと、散歩していた公園を通る。
車椅子で、かたひょこ かたひょこ歩いて行く彼女の姿は、今日も、はっきり蘇る。
ヘイキチくんと、動物の糞
ヘイキチくんとは、我が家に時々出没する猫。野良猫だろうと思う。塀の上から、我が家の人間達を見下ろし、様子を伺っている。此処におるで…おってもええやろ…と言う風で。
今では、くつろいで塀の上で のびて寝ていることもある。脚を、たらんと垂らして。
ただ、夜間だけなのだ。
昼間どこにいるのだろうか、ご飯をどこで食べているのだろうか。
猫 自由。
そしてこの二、三日、隣との間のわずかな隙間に、糞が、あるのだ。
気がつくのが遅かったのか、干からびていたり、横に、三塊並んでいたり…
なんか臭いと、臭いで気がついたのだ。
けれど、その糞は、誰のものかと、いう話。私は、ヘイキチのものだと、頭から決め付けている。娘は、始末しながら、「名前書いてなかった」と言って、ヘイキチくん濡れ衣派。
今朝になって、「アレはイタチのやろ」と、夫が、言う。
俺には臭わんかった…
猫のと少し臭い違う…
量が、多過ぎる…等々。
ヘイキチ擁護。
機嫌損ねたらあかんので、スルーしてる…そうかな?そうお?ふ~ん?
(あれは猫のや!!)
(ヘイキチのでは、ないかもしれんけど。)
暫く放置。
谷口すみてるさんが、亡くなった。
若い頃、子供達と長崎で被曝者の方達に、お会いして、話を聴かせていただいた事がある。
事前の準備に、色んな書物を読み、多くの被曝者の存在を知った。
その中の一人。あの写真の少年と知らされた。谷口すみてるさん。
こんなに、傷ついて、存命 。ということも驚きではあったけれど、怒り、憎しみ、悲しみを、抱えながら、そのお話の仕方は、穏やかであった。
その後も、何度か、報道で姿をみた。頑張っておられる。自らの使命として…強いられたものでなく 淡々と。
少しずつ、記憶が、遠のき 薄れていくと、戦争必要という声が大きくなり 濃くなるのだろうか。
矢印が、そちらに向かっているような、今日この頃。
谷口すみてるさんの、死が、ことさらひどく残念で、悲しい。