記憶の整理。二つ目

家計が、怪しくなると、人間関係が怪しくなる。特に一家の支柱であるはずの夫とは、常に緊張状態であって、このまま黙って家を出て行こうかとか、離婚届を取りに行こうかとか…


しかし、今は、記憶の整理を先に。


兄が亡くなり、愛犬が亡くなりした頃、ローンの支払いに耐えきれなくなる。

このままでは、駄目だ、なんとか手を打ちたいと、あれこれ探してみた。もちろんネット。

で、任意売却支援機構なるものを見つけた。

夫を説得し長女と、三人で、相談に出かけた。あくまでも売却先は、長女という、つまり親子間売買である。

ネット上の広告では、その親子間売買も可能であるという風に、受け取れたし、実際相談に行った時、親子間売買しか考えてない事を、つたえた。

まだその時には、ローンの滞納はなかった。


相談に行って、どうすれば良いかとたずねると、親子間売買、任意売却を進めるには、取り敢えず、ローンを支払わずに滞納しましょうということになった。滞納すれば、やがて、銀行、住宅金融公庫、保証会社が、動くのでそれを待ちましょう…という事だった。


で、やがて、銀行から、住宅金融公庫から、督促が来るようになり、保証会社が、打診してくることになる。

任意売却支援機構の Aさんをとにかく頼りにし、彼の言うままに、滞納を続ける。

で、親子間売買が、成立すると言う見込みの元、新たに任意売却によるローンを組む手だてをとった。その銀行は、親子間売買でも、融資してくれる、ただし、少し利率は高い。 Aさんは、

2年間辛抱して、ローンの借り換えをするといいですよ。

とアドバイス。その時の任意売却価格は、約2800万。

で、その後、任意売却が、成立しなかった場合は、つまり、どこかが…銀行・住宅金融公庫・ローンの保証会社…親子間売買を認めなかったなると、競売にかけられると言う筋道であった。

競売にかけられると、任意売却価格よりはるかに価格が下がり、債権を回収出来にくくなる為、大抵、任意売却価格で、手を打つことになると。


しかし、保証会社が、うんと言わなかった。

 Aさんはによると、担当者次第なんです。親子間売買を認める担当者もいるのですよ、競売にかけるよりは沢山、債権を回収できる、と言う観点で。

と言うことであった。


私たち、少なくともに私は、 Aさんを、とにかく信頼していた。


任意売却がうまくいかなくて競売にかけられたとしても、買い戻しという方法があります。

そこは、最後の手段です。 Aさんはそう言っていた。


まさかそこまでいくとは思わなかった。