ハゼの葉
ハゼの葉は、この時期とても赤くなる。
紅くなると言ってもいいか。
と、思って念のため、調べる。
どうやら 私が、思っているのは、ハゼではなくナンキンハゼらしい。
いつのまにか我が家の屋上で、勝手に息をしている植物が、結構 沢山いて、私に世話されている。
世話と言っても、水だけ。
多分、カラスが、運んできたのだ。
そのうちの一つが、このナンキンハゼ。
夏場に水やりを怠って枯れた。
と、思ったら、また、しっかり雨水だけで、復活するという、したたかもの。
あまり好みの、植物ではなかったので、枯れてくれてもいいのに、思っていたのだが、
なかなか生命力旺盛で…
もともとこの鉢には何か他のものを植えていたのに、それが、うまくいかずに空き鉢になっていたところに、草のような、木のような顔をして生えてきて、どうやら、木になるらしい。
同じように、カラスかな、鳥に運ばれてきて、スクスク育っているものが、いる。
クス。シャレではなく。クス。
初めは何の葉だろう?
何の木だろう?と、
思いながら水をやっていたのだけれど、公園のクスノキのひこばえと、同じ顔をしていたことから、
ああ、君はクスだったのね…
ということに。
クスの葉も、数枚、赤くなっているけれど、こちらの あかは、赤。ナンキンハゼの葉のあかは紅。濃い。
この色の違いは、何でだろう?と、ふと思う。
調べればわかるだろう。
多分葉の中のアントシアニンが、どうのこうのと…
調べずに放置。
今日は、知りたくない。
赤と、紅の、違う二つの葉の色を、それぞれの個性として、愛でるだけにしておこう。
秋は、世間の色が変わる。